歯がしみる!!・・・知覚過敏の症状と治療法|

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院長コラム

歯がしみる!!・・・知覚過敏の症状と治療法

2018.10.25

みなさんはアイスクリームやキンキンに冷えたビールを口にした瞬間、また、歯ブラシを当てた時や硬いものを噛んだ瞬間、歯がピリッとしみることはありませんか?その症状、もしかしたら『知覚過敏』かもしれません。第1回目のコラムでは知覚過敏について解説してみたいと思います。

◎知覚過敏の原因

知覚過敏、読んで字のごとく「歯の知覚が敏感になっている状態」と言っても良いかと思います。一般的には冷たいものを口にしたときに一瞬ピリッとしみる症状が現れます。人によって「時々ちょっとしみる」という程度から電撃痛まで様々で、きっかけとなる刺激も色々あります。しかし痛みを感じるメカニズムは基本的には同じです。

知覚過敏の原因を解説する前に歯の構造を少しお話します。私たちの歯は、その中心に歯髄と呼ばれる歯の神経が歯の形の縮小形態で存在しており、その周りを象牙質と呼ばれる素材が覆い歯髄を守りながら歯の構造の大部分を担っています。そして象牙質の外側は歯茎に埋まっている下半分(歯の根の部分)はセメント質に、口の中に露出する上半分はエナメル質によって覆われています。エナメル質は生体の中で最も硬く、物理的・化学的刺激に対する抵抗力の高い素材です。この構造はまるで象牙質がヘルメットを被っているようです。

歯周病や強圧のブラッシングによって歯を支える骨や歯肉が下がって(退縮して)本来おもてに見えてこないはずの根の表面が顔を出してくることがあります。すると薄くて脆いセメント質はあっという間になくなり象牙質が露出してきます。実は象牙質は内側から外側に向かって細い管(象牙細管)が無数に走っており、その管の真ん中くらいまで歯の神経の線維(正確な表現ではありません)が通っています。お口の中に露出した象牙質表面に化学的(甘いものや酸など)、物理的(歯ブラシなど)または温度変化などの刺激が加わると、象牙細管の中の神経の線維にこの刺激が伝わり、これが痛みの信号として脳に伝達され知覚過敏症状が生じるのです。歯を削ったときや虫歯になりかけたときもしみますよね。これも結局、人工的または病的に露出した象牙質表面に刺激が加わるから痛いのです。虫歯は進行すると神経に感染がおこることで不可逆的な強い炎症が引き起こされ知覚過敏を通り越した強い痛みが生じるようになります。こうなると神経を取る治療が必要になってきます。

 

◎知覚過敏を治すには・・・

知覚過敏は象牙細管が露出し、そこに刺激が加わっていることが原因していますから象牙細管を塞ぎ、刺激を加えないようにすればよいわけです。

  • 象牙質露出面にフッ素やタンニンフッ化化合材等又は透明コーティング剤などの専用の薬を塗り象牙細管の入り口を塞ぎます。
  • くさび状に削れてしまった部分にはコンポジットレジンなどの修復材料を充填して形態の回復をします。
  • 実は歯髄には特殊な自然治癒能力があります。知覚過敏刺激を受け続けていると健康な歯髄の中の細胞は自分のいる部屋の内側の壁をまるで漆喰を塗るかの如く象牙質と同じ素材で塗り固めていくのです。これにより内側に物理的な壁ができることで外からの刺激を遮蔽し、しみなくなってくるのです。これには1~数か月の時間がかかりますが、自然治癒能力に期待することもできるというわけです。
  • 歯に刺激を与えないことも大事なポイントです。口の中に温度差を与えない、化学的な刺激(酸、甘いものなど)を与えない、物理的な刺激(歯ぎしり食いしばり、強圧歯ブラシ)を与えないことも症状を早く緩解させるコツです。

 

◎知覚過敏に似た症状

お薬を塗って経過観察することでゆっくりと治癒していく知覚過敏ですが、知覚過敏の治療をしても症状の改善が認められないこともあります。そんなときは歯髄の炎症、歯のクラック(ひび)など別の原因が考えられます。自己判断せず、かかりつけの歯科医院で精査してもらいましょう。

 

いかがでしたか?

第1回のコラム。不慣れで解説が長くてすみませんでした。できるだけわかりやすく間違いのないようにお伝えしたかったのですがお役に立ちましたでしょうか。文中解剖学的に正しくない表現を使っていますがわかりやすく解説するためです。

次回は虫歯について簡潔に解説してみたいと思います。(笑)

 

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